7. 1995年兵庫県南部地震、被災と対応行動

概要

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1995年兵庫県南部地震は、福井地震を契機に定義された震度階VIIをはじめて公式に記録した激しい地震動で神戸市をはじめとする阪神・淡路地域に5500人を超える死亡者など甚大な被害を及ぼした。神戸市を近代建設業の発祥の地とする企業の特性から主要な被災地とその周辺に多数の社員が住んでいる。そこで関西地域在住の社員を対象にアンケート調査を行った。調査項目は、地震をどの様に感じたか、被災の状況はどうであったのか、地震時および地震後の対応行動、地震前後の防災意識の変化などである。回答者の多数が地震の始まりを突き上げるような揺れと感じ、兵庫県内の半数は強い恐怖や絶望を感じている。地震時には兵庫県内在住の約3割は、家族や同居者を保護している。16%が火気を使用していたが強い揺れの中で冷静な対処が行われている。地震後には情報のニーズが高くなる。状況の連絡や安否確認行動も多い。地震に対する関心は、震災後に大幅に高くなっている。防災訓練への参加意欲は高まっているが変化はそれほどでもない。形骸化していることが反映しているのではないか。