広範自然壊死をきたした肝外発育型肝細胞癌の1例
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概要
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広範自然壊死をきたした肝外発育型肝細胞癌の一例を経験した.症例は76歳,男性.腹部超音波にて肝S2から外側に発育する直径7cmの被膜を有する腫瘤性病変が認められた.腹部CT,MRIでも同様の部位にmassを認めたが,造影効果は認めず,血管造影でも肝内にtumor stainを認めなかった.血清HCV抗体陰性,HBsAg陰性であった.腫瘍マーカーはAFP,PIVKA-II,CEAともに陰性であった.いずれの画像診断でも典型的な肝細胞癌(以下HCC)とは異なったが,肝腫瘍として手術を施行した.腫瘍は被膜を有し内部の90%以上は完全に壊死に陥っており,一部viableな腫瘍細胞が残存していた.その機序として, 結節周囲および被膜の肝動脈枝の高度の狭窄,閉塞による血液供給減少の関与が考えられた.
- 長崎大学の論文
- 2008-09-25
著者
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中越 享
市立大村市民病院 外科
-
松尾 俊和
地域医療新興協会市立大村市民病院外科
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中越 享
済生会長崎病院
-
中村 司朗
大村市立病院外科
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中越 享
市立大村市民病院 内科
-
松尾 俊和
地域医療振興協会市立大村市民病院外科
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