宮城県における淡水産甲殻類プランクトンの地域的分布について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1. 宮城県内の79箇処の湖沼から動物プランクトンを採集し,その甲殻類について,県内の地域的分布を調べた。2. Cyclops vicinus, Bosmina longirostris, Tropocyclops pracinus, Diaphanosoma brachyurumなどの普通種は,県内の全域に広く分布する。ことに前2種が多い。3. 汽水種Sinocalanus tenellusおよびPseudodiaptomus inopinusが淡水化した海跡湖,阿川沼や七浦堤に残存していた。4. DiaptomidaeのAcanthodiaptomus pacificusは,高地だけではなく,低地にも見出された。比較的新しいダム湖にもみられる。5. Tropodiaptomus oryzanusとSinodiaptomus valkanoviは,それぞれ限られた二・三の湖沼にのみ見出された。S. valkanoviは,柴田町から角田市にかけての狭い範囲にだけ生息している。いずれも県内においては稀種である。
- 仙台大学の論文
著者
関連論文
- 宮城県における淡水産甲殻類プランクトンの地域的分布について
- カルガモAnas poecilorhyncha zonorhyncha SWINHOEによるイネOryza sativa L.の被害について
- 淡水産甲殻類プランクトンの生態分布III : 浅い池における人為日かげの分布への効果
- 仙台市井土浦におけるカニ類の分布 : とくにチゴガニIlyoplax pusillus (DE HAAN)とコメツキガニScopimera globosa DE HAANのすみわけとともずみについて
- 淡水産甲殻類プランクトンの生態分布II : 浅い池における分布の日変化
- 淡水産甲殻類プランクトンの生態分布I : 日なたと日かげの分布