社会参加を支える施設での実習を通しての学生の学び : 看護者としての学びに焦点を当てて
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概要
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本研究の目的は、精神看護学実習を履修した学生84名を対象に、学生の記録から、病院実習後に社会参加を支える施設での精神科看護学実習を展開することで、学生が看護の機能についていかなる学びを得ているのかを分析し、今後の教育内容を検討していく際の基礎資料を得ることである。学生の実習課題レポートを分析した結果、184の記録単位が抽出され、5つのコアカテゴリが形成された。学生の学びは、「対象者の社会参加に関する看護の機能」「対象者と看護者の相互作用」「病状コントロールに関する看護の機能」「対象者を取り巻く環境に関する看護の機能」「対象者の生活スキルに関する看護の機能」であった。社会参加を支える施設での実習を通して、学生は社会生活を送っている精神障害者と関わり、その中から、対象者に対して社会参加を意識しながら入院時から看護者が看護を展開していく重要性を学んでいた。そして、対個人との関係性だけではなく、社会や行政への働きかけまで、広い視野から精神科看護についての学びを得る機会となっていた。
- 北海道医療大学の論文
著者
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佐久間 えりか
北海道医療大学看護福祉学部看護科
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笹木 弘美
北海道医療大学看護福祉学部
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佐久間 えりか
北海道医療大学看護福祉学部地域保健看護学講座精神部門
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笹木 弘美
北海道医療大学看護福祉学部地域保健看護学講座精神部門
-
笹木 弘美
北海道医療大学
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吉野 賀寿美
北海道医療大学看護福祉学部地域保健看護学講座精神部門
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近田 真美子
北海道医療大学看護福祉学部地域保健看護学講座精神部門
-
吉野 賀寿美
北海道医療大 看護福祉
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