患者の回復過程を支える社会復帰援助プログラムの有効性と無効性の検討
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概要
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本研究の目的は,社会復帰援助プログラム(キングの目標達成理論とオレム・アンダーウッドのセルフケア理論に基づき,筆者が作成したプログラム)を通して看護面談を実施した2事例について,社会生活を維持したケースと再入院に至ったケースにおける看護介入とその介入による患者の回復過程の変化を比較し,社会復帰支援にとっての本プログラムの有効性や無効性の観点から,今後のプログラムの在り方を検討することである.面談中の会話の内容,自我得点,ラザルス式SCIの結果をデータとし,分析した結果,「自己洞察力の有無」と「現実直面の機会の有無」が患者の社会生活維持に影響をおよぼしていたことが明らかになった.したがって,自己洞察力を深める「語りの場」の提供をすること,そして重要他者も含めた包括的かかわりの実践により,患者の現実直面の機会を提供することが本プログラムの有効性を高めるという示唆が得られた.
- 北海道医療大学看護福祉学部学会の論文
- 2008-03-31
著者
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