病院感染に対し微生物検査室の果たす役割
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
微生物検査室(臨床検査部)は,病院感染管理において,病原微生物の同定や薬剤感受性の情報提供,病院感染管理に必須の感染サーベイランス,さらには医療スタッフの教育など,重要かつ多面的な役割を果たしている.微生物検査の結果は,感染症診療において適切な診断・治療を行うための重要な情報となるため,臨床医への検査情報の提供は迅速かつ系統的であることが求められる.この場合,信頼性の高い検査結果を得るためには,微生物検体の適正な採取・保存といった,検体の品質管理が重要である.微生物検査室には多くの情報が集積されるため,微生物検査に関わる検査技師や臨床検査専門医が,最初に病院感染アウトブレイクなどの兆候に気づくことも多い.このため,微生物検査室に集積される疫学情報が,必要なときにはいつでも経験的治療の指標や病院感染管理の基礎データとして,機動的かつ有効に利用できるよう整備されていく必要がある.
- 順天堂大学の論文
著者
関連論文
- 血液培養から分離されたStaphylococcus属の臨床的意義判定における2セット採取の必要性
- Meropenem を含む各種注射用抗菌薬に対する2006年臨床分離株の感受性サーベイランス
- 血液・血管カテーテルからの真菌分離状況と抗真菌薬に対する感受性について
- 呼吸器感染症の原因となる臨床分離菌に対する gemifloxacin の抗菌力
- 食中毒・感染性腸炎を疑う患者の微生物検査の出し方と解釈
- アガロースゲル電気泳動法によるLDL相対移動度を利用したLDL粒子の質的評価
- 病院感染に対し微生物検査室の果たす役割
- 喀痰検査 (呼吸・循環イラストレイテッド--病態生理とアセスメント) -- (検査によるアセスメント)
- 肺機能検査 (呼吸・循環イラストレイテッド--病態生理とアセスメント) -- (検査によるアセスメント)
- 介護老人保健施設における Lactobacillus casei シロタ株を含有するプロバイオティクス発酵乳の継続飲用による感染性胃腸炎集団発生時の発熱反応に及ぼす影響
- 血液培養液中のブドウ球菌属の塗抹グラム染色による形態学的鑑別
- 臨床材料からのメタロ-β-ラクタマーゼ産生グラム陰性桿菌の検出状況と薬剤感受性
- 塩化メチルロザニリン(ゲンチアナ紫)の血液由来真菌(カンジダ属, トリコスポロン属)に対する in vitro 抗菌作用
- 緑膿菌感染症の臨床病理学的所見の特徴 (特集 緑膿菌感染症の治療戦略)
- 抗MRSA薬の in vitro 抗菌作用に対する緑膿菌共存の影響 : Indirect Pathogen としての緑膿菌
- 緑膿菌の抗MRSA活性および抗MRSA薬不活化作用について : 緑膿菌とMRSA同時検出検体による検討
- 臨床材料より分離される緑膿菌の抗MRSA,抗Candida作用について
- 血液培養から分離された Staphylococcus 属の臨床的意義判定における2セット採取の必要性
- 緑膿菌とMRSAが同時に分離された喀痰の肉眼的性状と共存菌について
- 当院におけるインフルエンザ抗原検出迅速診断キットの選択
- 2001年-2006年臨床分離株に対する tazobactam/piperacillin の抗菌活性
- Meropenem を含む各種注射用抗菌薬に対する2009年臨床分離株の感受性サーベイランス
- 2007年に全国72施設から分離された臨床分離株12,919株の各種抗菌薬に対する感受性サーベイランス
- P-002 ゲンチアナ紫のTrichophyton spp.に対する抗菌力(一般演題(ポスター発表),基礎から臨床へ、臨床から基礎への提案)
- 感染症診療における臨床検査部からの情報発信 : 医療安全の観点から (第58回学術集会) -- (シンポジウム 感染症の医療安全)
- 感染症診療における臨床検査部からの情報発信 : 医療安全の観点から
- 日-P2-217 特定抗菌薬届出制の初回届出率向上に対する薬剤部の取り組み(感染制御(その他),ポスター発表,一般演題,再興、再考、創ろう最高の医療の未来)
- 血液培養検査の24時間対応による診療支援