随筆評論を教材とする日本語「読解」授業 : 同志社大学留学生別科での実践報告
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概要
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上級「読解」クラスで,言語文化に関する随筆評論『日本語表と裏』をテキストとする授業を行なった。生教材は,日本語学習者を対象に書かれたものではないので,それを教材として使用する場合,教師側の準備として,内容面と言語面の双方が重要である。内容面では,背景にある周知の共有文化として著者が省略している部分を,教師は補足解説する必要がある。認知理解の方法として,トップダウン処理だけでは,学習者が常識や既有の知識に頼って早計な解釈を導き出してしまい,充分確認しようとしない場合も見られる。そこで,テキストに明示されている言語情報を分析して正確に読み取るボトムアップ処理と,両方の言語処理がなされるように心掛けて指導した。言語習得の4技能を,総合的に高めるように学習活動を組み立てて,その手当てをした。この一連の学習活動が,日本文化の理解と深化につながることが分かった。
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