副腎剔出家兎ニ於ケルぢうれちん過血糖竝ニ血中乳酸増加ニ就テ
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概要
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ぢうれちん過血糖及ビぢうれちん糖尿ハ主トシテ中樞性ニシテ尚一部末梢性ナル事ハ多數ノ文獻ニ徴シ疑無キ所ナリ.而シテ我教室ニ於ケル西田ノ實驗ニ據レバぢうれちん注射後過血糖ト同時ニ血中乳酸増加ヲ來シ,該過血糖竝ニ血中乳酸増加ハ兩側内臟神經又ハ第五胸髓以上ニ於テ脊髓ヲ切斷スル事ニヨリ共ニ著シク抑制セラル.尚最近我教室ノ岡田ハ豫メ大量ノあどれなりんヲ用ヒテ筋糖原質ノ著シク減少セル家兎ニ於テハぢうれちん注射ニ因ル過血糖ハ僅ニ,血中乳酸増加ハ顯著ニ抑制セラルレ.筋糖原質量モ亦對照比シテ大差無キヲ實驗セリ.茲ニ於テ著者等ハ中樞性過血糖時ノ血中乳酸増加ハ中樞ノ充奮ガ内臟神經ヲ經テ副腎ヨリノあどれなりん分泌ヲ増加セシメ,以テ筋糖原質ノ分解ヲ催進セシムル事ニ基ヅクモノナラントノ想定ノ許ニ,兩側副腎剔出家兎ニぢうれちんヲ皮下ニ注射シ,血糖及ビ血中乳酸ヲ檢シタルニ斯カル家兎ニ於テハぢうれちん注射後血糖及ビ血中乳酸ノ殆ド増加セザル事ヲ觀察セリ.尚ぢうれちん注射後5乃至6時間ニ於テ家兎ヲ撲殺シ,肝臟及ビ筋糖原質ヲ測定セルニ,糖原質量ハ何レモ相當多キヲ以テ過血糖並ニ血中乳酸ノ増加ナキハ糖原質ノ缺乏ニ基ヅクノモニ非ザル事ヲ識リ得タリ.
- 京都府立医科大学の論文
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