高血壓症殊ニ高血壓腎臟炎ニオケル葡萄糖二重負荷試驗ニ就テ
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概要
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尿毒症,糖尿,腦出血等ヲ伴ハザル高血壓腎臟炎ニオケル空腹時遊離過血糖ニ就テハ古來業績アリ.其存在ヲ説クモノ多ケレドモ亦コレニ反スルモノアリテイマダ一致セズ.而シテ該患者ニオケル葡萄糖負荷試驗ニヨル食餌性過血糖曲線ニ關スル研究ハ糖單一負荷試驗ニ於テハ檢索ナキニアラザレドモ尚も甚ダ少ク其結果ニオイテモ全ク歸一セルニ非ズ.殊ニ所謂葡萄糖ニ重負荷試驗ニヨル血糖曲線ノ検索ニ關シテハ殆ド業績ヲ見ズ.依テ余ハ健康者並ニ上記患者ニ就キTraugott u. Staubニヨル葡萄糖二重負荷試驗ヲ行ヒ次ノ結果ヲ得タリ.1)健康者ニオケル葡萄糖二重負荷試驗ニヨル血糖曲線ヲ見ルニ第二頂點(第2回糖投與後30分ニオケル血糖値)ハ全例ニオイテ第一頂點(第1回糖投與後30分ニオケル血糖値)ヨリ低位ニアリ,シカモ第2回糖投與後60分ニオイテ總テ正常値ニ復セリ.即チ正常曲線ヲ呈セリ.2)尿毒症,糖尿並ニ腦出血ヲ伴ハザル高血壓腎臟炎患者ニオイテハ空腹時血糖量ハ著者ノ檢セル全例ニオイテ全ク正常ナリ.3)該患者ニオケル葡萄糖二重負荷試驗ニヨル血糖曲線ヲ見ルニ第二頂點ハ全例ニオイテ第一頂點ヨリ高位ニアリテ第2回糖投與後60分ニオイテ尚著明ナル過血糖ヲ呈セリ.即チ病的曲線型ヲ呈セリ.4)即チ該患者ニオイテハ空腹時ノ血糖量ハ正常ナルモ葡萄糖二重負荷後ノ過血糖曲線ニヨリ含水炭素代謝ノ障碍セラレタルヲ知ルベシ.
- 京都府立医科大学の論文
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