地方卸売市場卸売会社の経営破綻と再建の課題 : 北見市公設地方卸売市場の卸売会社を対象として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿の目的は,地方卸売市場卸売会社の経営破綻と再建の課題を考察することである。事例として北見市公設地方卸売市場の卸売会社を対象にした。地方卸売市場は,地場産の青果物や水産物の出荷先として,また地域の中小スーパーや小売店への供給先として欠かせない存在である。北見市公設地方卸売市場は,網走管内の拠点となる地方卸売市場であるが,2003年に卸売会社が経営破綻に追い込まれる。卸売会社の経営破綻という事態から一時は市場存続も危ぶまれたが,その後新会社設立で卸売業務は引き継がれている。北見市公設地方卸売市場の再建は,卸売業務を堅持できたというだけではなく,雇用情勢が厳しい中,従業員もほぼ以前のまま引き続き雇用されている点において意義がある。しかし,取引高が以前の水準に十分に回復しておらず,また転送依存率が高い等の問題点も抱えている。これらの課題に対処し,地域の生鮮食品の安定供給に寄与していくことが重要である。
- 2009-06-15
著者
関連論文
- 東京都中央卸売市場仲卸業者の財務状況と経営課題
- 卸売手数料の自由化と青果物卸売業者の対応および今後の課題
- 地方卸売市場卸売会社の経営破綻と再建の課題 : 北見市公設地方卸売市場の卸売会社を対象として
- 営農集団における野菜生産と出荷体制の評価 : オホーツク網走農協を対象として
- 輸入野菜の増加が国内卸売市場に与える影響と国内産地との競争関係--東京都中央卸売市場を対象として (〔東京農業大学農業経済〕学会創設50周年記念号) -- (第2部 50周年記念論文)
- 卸売市場制度改正と卸売業者の経営問題
- 野菜産地の出荷量調整とその成果 : ホクレンの出荷量調整を事例として