減損会計基準と財務情報の信頼性
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概要
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本論文では,『固定資産の減損に係る会計基準』の設定目的に焦点を当てて,日本の会計改革の一環として設定された減損会計基準が,日本の企業の財務情報の信頼性を高めているかについて検討する。結論では,(1)減損会計は企業会計審議会が説明する収益費用アプローチにおける費用配分として考えるよりも,資産負債アプローチにおける公正価値評価としてとらえることが必要であり,そこには公正価値評価の問題が潜んでいること,(2)減損会計基準は国際的に収斂しておらず,財務諸表の比較可能性を高めていないこと,および(3)減損会計基準が規定する公正価値評価は,経営者の裁量的な判断の介入を除去しきれていないことが明らかになった。
- 愛知学院大学の論文
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