ISDNを用い大学と公民館等とを双方向メディアで結ぶ生涯学習講座について
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概要
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平成6年度から2年間にわたって実施した、郡山女子大学と福島県内郡部公民館とを、ISDN(INSネット64)回線による多元同時中継で結ぶ、画像音声双方向の遠隔学習システムの実験的試行を踏まえ、平成8年度から郡山女子大学を発信地とした県内公民館等に向けての生涯学習講座が正規に開講された。ここにその実施状況を報告する。毎回講座のおわりに、学習者によるアンケート調査を行い、さらに前期終了後には各地域を訪ね、後期終了後には遠隔学習システムを利用し、学習者との意見交換を行った。前・後期を通して、画像や音声に関する機器の操作や講義内容については、ほぼ満足できる評価を得ることが出来た。なお、質疑応答や地域間交流など双方向性の活用については未だ十分とは言えず、さらに教授・学習法における教育工学的な検討が必要と考えられる。また、このシステム特有の圧縮動画像や画像と音声のずれについては、技術的な限界への理解とともに、「慣れ」が予想以上にこれらを緩和し、各地点ともほぼ等しく受入れられた。このシステムを利用する教授法については、「日常生活に身近な、適切なテーマを選び」「専門性を高く」「わかりやすく」「必要な資料は予め送っておき」「字が大きく見やすい資料を提示しながら」「ゆっくり話し」「講義の時間は3分の1程を質問や双方向の意見交換に当て」「答えやすい具体的な質問をする」ことが大切である。
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