成熟期女性の月経周期と呼吸法による主観的効果に関する研究

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概要

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本研究の目的は,月経周期における呼吸法の主観的効果の違いを明らかにすることである。被験者は健康な21〜39歳の成熟期女性22人で,卵胞期と黄体期における精神作業後の気分状態の変化に焦点を当て呼吸法の効果について検討した。卵胞期は10分間の安静を行う条件と10分間呼吸法を行う条件の両者で「緊張と興奮」「爽快感」「疲労感」「抑うつ感」「不安感」の全因子で有意な変化がみられ,特に「爽快感」は呼吸条件で有意に増加した。黄体期は呼吸条件においてのみ「緊張と興奮」「爽快感」「疲労感」「抑うつ感」「不安感」に有意な差がみられ,「緊張と興奮」「疲労感」「抑うつ感」「不安感」は,呼吸法後に1%水準で有意に低下し,「爽快感」は1%水準で有意に高くなった。以上のことから呼吸法の主観的効果は卵胞期と黄体期によって異なり,卵胞期は「爽快感」の増大効果があり,黄体期は安静条件では得られない「爽快感」の獲得効果および「緊張と興奮」「疲労感」「抑うつ感」「不安感」の軽減効果が示された。

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