付属病院建設の頃
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概要
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公立医療系大学の付属病院設置はわが国の医療学教育の歴史上,初めてのことである。付属病院の設置は茨城県立大学設置とほぼ同時期に決定されていた。しかし経済状況が毎年深刻さを増す状況下であったため,設置は一時危ぶまれていた。医療大学開設に高い理想を掲げておられた岩崎洋治先生は,常々「世界一いい医療系大学を創りましょう。」というのが口癖であったが,付属病院は医療職教育の理想として大きな柱であったのである。当初の医療大学設立準備委員の会合で立てられた設置目的には学生のための臨床実習病院というよりは大学教員の資質向上のために,が強調されていた。岩崎先生および医療大学開設を推進した人々は,臨床を教える教員が自らの診療技術について常に研鑚と向上を図ることの重要さを痛感して,大学と付属病院を一体のものとして考えていたのである。この熱意によって附属病院は設置されることになったが,多額の経済的負担を強いるものであっただけに,いかに県および県民が茨城県の医療水準の向上に,誇れる医療大学開設に期待したかが如実に感じとることができる。本稿ではいかに多くの人が付属病院設置に期待し,また建設に情熱を持って取り組んだか,その顛末について記して付属病院設置の理念について改めて理解する契機としたい。
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