608 紅葉山厳有院霊廟の構造形式と彫物について(建築歴史・意匠)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日光東照宮に代表される徳川家霊廟は、日光の他に増上寺、寛永寺、江戸城内の紅葉山などに建てられた。それらは幕府が総力をあげて造営した建物で、彩色や錺金物、彫物によって飾られた豪華な建物であったとされる。しかし、紅葉山の霊廟は明治維新後に取り壊され、増上寺・寛永寺の霊廟も戦災で焼失し現存しない。 徳川家霊廟は、江戸時代中期なると各地に現れてくる、彫物の多い寺社建築の位置づけを検討する際の、重要な基準ともなると考えられるが、増上寺・寛永寺の霊廟については調査・報告があるものの紅葉山については承応度の東照宮の平面・立面等が知られているだけでいある。 以上のような点から、本稿では、紅葉山にあった東照宮・台徳院・大猷院・厳有院・常憲院・文昭院の6つの霊廟の内、天保元年(1681)に造営成った厳有院(四代将軍家綱)霊廟の中心を成す、御仏殿・拝殿・御廊下の建物について考察する。まず、構造形式を明らかにし、続いて意匠、特に彫物に注目して検討を進める。資料には、造営当初の状況が判明する仕様帳を用いている。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1994-03-01
著者
関連論文
- 603 建地割の再検討による小浜城天守計画の変遷に関する研究(6.歴史・意匠)
- 神奈川県大和市の民家・5.明治22〜24年頃の上草柳村の民家 (歴史・意匠) (関東支部)
- 神奈川県大和市の民家・4.市域民家と養蚕 (歴史・意匠) (関東支部)
- 神奈川県大和市の民家・3.構造形式とその変化および各部寸法 (歴史・意匠) (関東支部)
- 神奈川県大和市の民家・2.平面形式とその変遷 (歴史・意匠) (関東支部)
- 神奈川県大和市の民家・1.江戸時代の市域村落と農民の生活 (歴史・意匠) (関東支部)
- 8 神奈川県大和市の民家 : 5. 明治22〜24年頃の上草柳村の民家(歴史・意匠)
- 7 神奈川県大和市の民家 : 4. 市域民家と養蚕(歴史・意匠)
- 6 神奈川県大和市の民家 : 3. 構造形式とその変化および各部寸法(歴史・意匠)
- 5 神奈川県大和市の民家 : 2. 平面形式とその変遷(歴史・意匠)
- 4 神奈川県大和市の民家 : 1. 江戸時代の市域村落と農民の生活(歴史・意匠)
- 深溝松平藩の屋敷地の変遷と屋敷指図 : 深溝松平藩建築指図の復原的検討に基づく作図・表現技法に関する研究(1)
- 9027 「〔数寄屋橋御上屋鋪画図〕」の作製後の改変経緯 : 深溝松平藩の建築指図に関する研究(その4)(日本:技術・指図・絵図(2),建築歴史・意匠)
- 9059 日御碕神社所蔵建地割の作製年代・作製方法・表現内容に関する検討(日本:指図・図面,建築歴史・意匠)
- 9058 指図台紙に引かれた格子罫の表現内容 : 深溝松平藩の建築指図に関する研究(その3)(日本:指図・図面,建築歴史・意匠)
- 9070 建築指図における劣化傾向と情報の損失 : 長崎県島原市本光寺所蔵の建築指図からの分析(保存・保存手法:事例(1), 建築歴史・意匠)
- 9052 貼絵図の技法で作製された指図の再利用とそのとき用いられた作図技法 : 深溝松平藩の建築指図に関する研究(その2)(日本:指図, 建築歴史・意匠)
- 9051 近世指図の編年指標としての彩色方法に関する研究 : 深溝松平藩数寄屋橋上屋敷指図に基づく検討(日本:指図, 建築歴史・意匠)
- 9063 「書絵図」と「貼絵図」の関係 : 深溝松平藩の建築指図に関する研究(日本・住宅建築(3),建築歴史・意匠)
- 810 数寄屋橋上屋敷指図にみる享保17年における造営計画 : 深溝松平家江戸屋敷指図について(その3)(歴史・意匠)
- 9116 深溝松平家江戸上屋敷の沿革 : 深溝松平家江戸屋敷指図について(その1)(日本上層住宅(2),建築歴史・意匠)
- 9117 数寄屋橋上屋敷指図の作製時期 : 深溝松平家江戸屋敷指図について(その2)(日本上層住宅(2),建築歴史・意匠)
- 8 橋口信助設計の望月(星野・野副)邸について(建築史・建築意匠)
- 群馬県近世社寺造営に関与した彫物師 : 建築歴史・建築意匠
- 大仏様の源流を求めて(建築歴史・意匠部門研究協議会)
- 9213 柞原八幡宮本殿における屋根形式と脇社の復原的考察(日本建築史:神社(1),建築歴史・意匠)
- 9029 荷持柱の配置と万延度江戸城本丸御殿を中心とした荷持柱の役割に関する分析 : 荷持柱の研究(その2)(日本:住宅,建築歴史・意匠)
- 9028 荷持柱をもつ御殿の特色と大工 : 荷持柱の研究(その1)(日本:住宅,建築歴史・意匠)
- 9016 近世後期における霧島神宮の境内の景観(日本:寺院・神社(3),建築歴史・意匠)
- 9056 江戸城御殿にみられる角長押に関する研究 その2 : 弘化度本丸御殿における検討と角長押の役割(日本建築史:住宅(2),建築歴史・意匠)
- 9055 江戸城御殿にみられる角長押に関する研究 その1 : 万延度本丸御殿における検討(日本建築史:住宅(2),建築歴史・意匠)
- 9012 芝・文昭院霊廟の構造形式と彫物(日本:神社(2),建築歴史・意匠)
- 636 延岡城三階櫓に関する研究(建築歴史・意匠)
- 612 九州地方の近世城郭に関する研究 : 臼杵城の畳櫓と卯寅口門脇櫓について(建築歴史・意匠)
- 9235 江戸初期の武家屋敷に関する研究 : 萩城下の福原家の住宅について(日本建築史:住宅(2),建築歴史・意匠)
- 080 毛利家文庫「殿制考寄書」と「殿制考伺書」に見る毛利秀就時代の萩城御殿(歴史1,講演研究論文・計画技術報告)
- 824 佐賀県の近代和風建築に関する研究 : 和室の柱間基準寸法について(建築歴史・意匠)
- 638 玉名郡南関町の民家について : 熊本県の民家に関する研究(その13)(建築歴史・意匠)
- 637 武家屋敷に関する研究 : 大分県中津市金谷について(建築歴史・意匠)
- 618 玉名市の民家について : 熊本県の民家に関する研究(その7)(建築歴史・意匠)
- 9010 承応度紅葉山東照宮に関する一史料
- 803 日光東照宮の安永度修理に関する一史料(建築歴史・意匠)
- 9053 芝・有章院霊廟の彫物について
- 9063 芝・桂昌院霊廟について
- 9077 上野・長昌院霊廟について
- 628 上野の大猷院霊廟と厳有院霊廟(第一次)について(建築歴史・意匠)
- 608 紅葉山厳有院霊廟の構造形式と彫物について(建築歴史・意匠)
- 613 江戸城本丸万延度造営における彫物装飾について(建築歴史・意匠)
- 9212 柞原八幡宮元和度再建南大門の構造形式と装飾(日本建築史:神社(1),建築歴史・意匠)
- 江戸幕府配下ならびに関東の彫物大工に関する研究(建築歴史・意匠)
- 9193 見世棚造の形式を保持する人吉・球磨地方の神社建築本殿 : 同地方寺社建築調査より(日本建築史:神社・霊廟(1),2013年度日本建築学会大会(北海道)学術講演会・建築デザイン発表会)