新たな森林施業計画制度と森林整備地域活動支***付金制度に対する素材生産業者の対応 : 兵庫県旧山崎町の事例
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概要
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2002年度から導入された森林整備地域活動支***付金制度と同時期に,森林施業計画制度が改定された。この改正によって森林組合および森林組合以外の林業事業体にも森林所有者と長期施業受託契約を結び,一定期間,施業実施を任される道が開かれた。これまでの森林組合一辺倒の担い手政策から一歩前進したといえよう。本稿では,兵庫県の旧山崎町を事例に,素材生産業者による長期施業受託の実態を分析した。その結果,下記が指摘できる。第一に,当地域は森林組合の影響力が強くなく,地域の森林整備に素材生産業者の協力が不可欠であったことが素材生産業者がこの制度に関わることができた背景であること,第二に素材生産業者が関わることによって,間伐面積の増加が見られ地域森林整備を進める上で効果があったこと,第三に素材生産業者が森林施業計画作成や造林補助金申請を行う上で,書類作成の煩雑さや森林簿などの個人情報の取り扱いといった課題が残されていること,第四に長期施業受託契約が本来の意味での受託契約になるには,受託者側である素材生産業者が森林所有者からさらなる信用を勝ち得る努力が必要となること,である。
- 2008-11-01
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