森林経営・管理の担い手政策の展開(テーマ : 1990年代以降の林政の展開と今後の方向性,2008年春季大会論文)
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概要
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本稿の課題は,1990年代以降の森林経営・管理の担い手政策がどのように展開し,その意義と問題点を明らかすることにある。そのため,森林の整備,維持に関わる主体である森林所有者,林業事業体および林業労働者を取り上げ,これら主体に対する担い手政策を取り上げた。というのも,1990年代以降,これらをめぐる環境がめまぐるしく変わったためである。担い手政策において,大きく変わった点は,森林の施業委託を進め,林業事業体の活躍する場面の拡大が図られたこと,林業労働者の労働条件,雇用条件の改善が進められたことである。これらは林業の活性化や山村問題の解決のための方策として意義はあった。しかし,周知のようにこうした構造的な問題に対しては,総合的な対策の1つのパーツにすぎない。林業経済研究において,担い手の実態を把握し,それを公表することによって,国の総合的な林業,山村対策を国民の理解のもとで進めることが必要である。
- 2008-03-01
著者
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