社会における子どもの美術教育の展開 : 「美術」の多様性からの考察
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概要
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本論は,近年の社会における子どもの美術教育の特徴的な動向に関わり,その実践のねらいが一般に共有されづらいという問題をふまえ,近代以降の美術固有の「多様性」という観点から,これまでの展開の経過と今後の実践のあり方について考察する。はじめに,「教育における美術」の多様性を検討し,続けて日本の社会における美術の受容の特性と近代以降の「子どもの美術」について述べる。次に,美術教育が社会において普及した経過と各教育現場における実践方法の多様化について振り返り,それらの活動の拠り所となる「美術」の多様性が,近代絵画における意識の変容と「行為」としての美術の成り立ちを通して浮上した経緯について言及する。最後に,美術の多様性に依拠する美術教育のねらいを「価値の体験」と捉え,近年の事例に即して,望ましい実践のあり方について考察する。
- 2008-03-27
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