女子大学生の骨代謝状態と関連要因
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概要
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骨吸収や骨形成を反映して血液および尿中で増減する骨代謝マーカーは,現在の骨代謝状態を知る指標として有用である。しかし健常若年者における骨代謝マーカーと骨量やライフスタイル等との関連は明らかでない。そこで本研究では,最大骨量を獲得する時期である女子大学生を対象とし,骨代謝マーカーと関連する要因について明らかにすることを目的とした。健常女子大学生193名に対し,超音波法による踵骨骨量測定,体格測定,日常生活習慣調査および栄養調査,骨形成マーカーとして血清骨型アルカリフォスファターゼ,骨吸収マーカーとして尿中I型コラーゲン架橋N-テロペプチド測定を実施した。その結果,骨形成亢進例は全体の7.3%,骨吸収亢進例は12.1%,骨代謝高回転例は3.2%存在していた。骨代謝マーカーと座骨骨量との関連に有意差は認められなかったが,骨形成の亢進と骨吸収の亢進は相互に関連していた。また,高校時代の運動習慣は骨吸収亢進に影響を及ぼすことが示唆された。以上より,大学生では最大骨量獲得に向けて,骨形成亢進例は骨吸収も亢進している可能性が示された。
- 国際学院埼玉短期大学の論文
著者
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高田 和子
国立健康・栄養研究所健康増進研究部
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小板谷 典子
国際学院埼玉短期大学
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矢作 京子
国際学院埼玉短期大学
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高田 和子
国際学院埼玉短期大学
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太田 壽城
国際学院埼玉短期大学
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太田 壽城
介護老人保健施設さくらの里
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