山村問題の視点から見た日本林業の必要性について(統一テーマ:日本に林業は必要か,2002年春季大会論文)
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概要
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本小論では,「日本に林業は必要か」という設問に対する筆者の答えを,山村問題の視点からとりまとめたものである。その際,山村の産業おこしと地域及び林業の担い手確保という2点を議論の中心にした。21世紀は環境と共生の世紀といわれ,永続可能な循環型社会を構築しなければならないという方向性は明確になっている。しかし,その筋道は,必ずしも明らかではない。そうした中で,EU諸国の動向は明快である。社会システムを化石資源を中心としたものから,循環型のバイオマス資源を中心としたものへ大きく転換させようとしているのである。林業の必要性は,こうした大きな転換を伴って明確になるのである。日本の場合は,未だ木質バイオマスについての明確な方向が出されていない。しかし,山村にとって重要な地域社会,地域産業,担い手どれをとっても,木質バイオマスと共生しながら進められる林業を必要としているのである。
- 林業経済学会の論文
- 2002-03-15
著者
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