ナチス経済研究のパラダイムチェンジか : ドイツにおける最新の研究動向(論点をめぐって)
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概要
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More than half a century after the collapse of the Third Reich, satisfactory economic explanations for the most important economic processes of the Nazi period are still lacking. That is why these economic processes are often christened "miracles" by historians. Recently, however, a group of German economic historians started the attempt to demystify these "miracles" with the help of modern economic theory and econometrics. In this review article, we present both the new methods and the new results of this research programme to Japanese scholars. In section 2, under the headline "Deformed economic miracle" we analyse the distorted macroeconomic development of the Third Reich until the outbreak of the Second World War. In section 3, headed "The 'miracle' of the armament industry", we show that the Nazis directed the German economy generally not by compulsion and the threat of violence but by setting adequate economic incentives which secured the voluntary cooperation of profit-oriented entrepreneurs.
- 2008-07-30
著者
-
三ツ石 郁夫
滋賀大学経済学部
-
雨宮 昭彦
首都大学東京大学院社会科学研究科
-
シュペーラー マルク
ホーエンハイム大学経済学・社会科学部
-
シュトレープ ヨッヘン
ホーエンハイム大学経済学・社会科学部
-
雨宮 昭彦
東京都立大学大学院
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