先天性僧帽弁閉鎖不全に対してdouble orifice repairを行った2例
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概要
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先天性僧帽弁閉鎖不全(MR)によって重篤な心不全症状を呈した生後9日の男児と5歳10カ月の女児に対してdouble orifice repairを施行した.術前の心臓超音波検査ではいずれも重度のMRを認め,その病変は弁尖および弁下組織の著しい低形成に基づく弁開口部に対する弁尖面積の圧倒的な欠如に伴う弁尖接合不全であった.これらに対して弁尖のedgeを対側のedgeと縫合するdouble orifice repairを選択した.術後の心臓超音波検査では2症例とも軽度のMRを認めたもののMSは認めなかった.double orifice repairは成人においては多くの症例に適用され良好な成績が得られているが,小児に対する施行例は未だ散見される程度であり,その中期遠隔成績は明らかにされていない.そのため今後も注意深い経過観察が必要であると考えられた.
- 2008-07-15
著者
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玉木 修治
大垣市民病院胸部外科
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横山 幸房
大垣市民病院胸部外科
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石本 直良
大垣市民病院胸部外科
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恒川 智宏
大垣市民病院胸部外科
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石川 寛
大垣市民病院胸部外科
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小坂井 基史
大垣市民病院胸部外科
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横山 幸房
大垣市民病院心臓血管外科
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玉木 修治
大垣市民病院心臓血管外科
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