岡山県におけるヒノキ科花粉飛散数に影響を与える気象因子
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概要
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岡山県内4観測施設におけるヒノキ科花粉飛散数のデータとAMeDAS気象データ(新見観測所および津山特別地域気象観測所)を用いて,県内のヒノキ科花粉飛散数に影響を及ぼす気象因子を推定した.すべての観測施設において,ヒノキ科花粉飛散数と前年梅雨時期の降水量との間に最もよい相関関係が認められた.次いで,前年6月-8月の不照日数によい相関関係が認められた.しかしながら,ヒノキ科花粉数と前年7月の気温との間には,相関関係が認められなかった.これらの結果と岡山県の気候の特徴,さらに植林状況から,県内のヒノキ科花粉が多量に飛散するのは花粉供給地域の前年梅雨時期の降水量が少なく,前年6月-8月の不照日数が少ない場合だと考えられる.多変量解析の結果から,ヒノキ科花粉供給地域の前年梅雨時期の降水量と前年6月-8月の不照日数を用いることにより,より正確なヒノキ科花粉飛散の予測式を得られる可能性が示唆された.
- 日本花粉学会の論文
- 2008-06-30
著者
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難波 弘行
松山大学薬学部医療薬学科臨床薬学研究室
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木村(片岡) 裕子
岡山理科大学大学院理学研究科材質理学専攻
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木村 裕子
岡山理科大学大学院理学研究科材質理学専攻
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難波 弘行
松山大学薬学部:中国・四国空中花粉研究会
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難波 弘行
松山大学薬学部
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