褐色細胞腫における^<131>I-MIBGの臨床的検討

概要

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^<131>Imeta-iodobenzylguanidine(^<131>I-MIBG)を用い,8例のpheochromocytoma及び7例のその他の高血圧症患者に対し副腎髄質シンチを行なった.^<131>I-MIBGは, guanethidineのanalogueであり,adrenalineとuptake,strageで同じmechanismを有し,adrenalmedullaをimageする物質である.検査方法は,^<131>I-MIBG投与3日前よりルゴール氏液を内服させ,0.5mCiの^<131>I-MIBGを静注し,その後24,48,72時間後に全身及び局所のscanを行なうものである.結果は,scintigraphy上手術的に確認されたpheocromocytoma6例で全例(100%)にhigh uptakeが認められ,うち1例ではparaaortic lymphnode metastasisをclearに描出しえた.我々の経験では,72時間後の撮影に肝シンチを併用しsubtractionを行なうこと,及びcomputer processingによるレべリング処理を行なうことが,解像力をより上昇させるものと考えられた.副作用は1例もなく,αあるいはβ-blockerにより血圧をcontrolしながらの画像診断が可能であり,安全性,特異性が高く,かつ非侵襲的であることから,^<131>I-MIBGシンチは,将来的には褐色細胞腫局在診断のfirst choiceになるものと考えられた.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1987-06-20