精神薄弱児の概念学習における言語的命名訓練の効果
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概要
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本研究は筆者の先行研究にひき続いて,精神薄弱児の概念達成過程における言語による媒介機能を促進すると考えられる言語的な命名訓練の効果を学習材料の抽象性との関連で検討した。被験児は精神年令9才の精神薄弱児20名で,言語的な命名訓練を実施する群(T群:11名)と非訓練群(U-T群:9名)から構成された。その結果,つぎのような点が明らかにされた.(1)学習に成功した被験児における概念達成までの所要試行数および誤反応数の分析結果によると,言語的な命名訓練の効果が認められ,この効果は具体的な概念よりも抽象的な概念ほど顕著である。(2)しかしながら,概念達成に失敗した被験児は,訓練群においてのみ認められた。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1971-12-01
著者
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