脳性まひ児の坐位姿勢の修正と身体への気づきとの関連 : あぐら坐位・着席・車椅子姿勢保持の変容過程の分析から
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概要
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本研究では、歩行が困難な脳性まひ女児1名に動作法を適用し、適切な動作の獲得が、日常生活における身体への気づきや姿勢の崩れに対する修正に及ぼす影響を検討した。動作法は約2年間で、合計41回適用された。分析の対象となる坐位姿勢はあぐら坐位、着席、車椅子姿勢である。結果は次のとおりである。動作法の適用では、(1)不当緊張が生じる身体の状態に気づき、(2)不当緊張の弛緩や姿勢保持に向けた身体各部位の調整がなされ、(3)課題遂行が適切になるという経過がみられた。また動作課題の遂行に伴い、日常生活においても、(1)車椅子姿勢の崩れに気づくとともに、姿勢の不安定さが改善し、(2)着席、車椅子姿勢での「まっすぐ」という感覚が出現、(3)姿勢が安定して動きにくさが改善されたが、反面、動くことに対する不安も明確化した。それらをふまえて、動作獲得による日常的な行為における身体への気づきの促進と、脳性まひ児の日常的な行為の発達について考察した。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2004-01-30
著者
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