アメリカ合衆国の障害児教育における自己決定の展開
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概要
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小論は、1990年ごろから本格的に研究が進められてきたアメリカ合衆国の障害児教育における自己決定に焦点を当て、その展開を整理することを目的とした。まず自己決定の定義を。検討し、実践に向けた取り組みを、(1)自己決定モデル、(2)自己決定カリキュラム、(3)自己決定の教育方略の3点から検討した。自己決定モデルについては、自己決定を認識やスキルの獲得のプロセスとして描いたモデル、多様な環境を整備する必要性を強調したモデル、自己決定の育成に向けた教師の役割を明確化したモデルを取り上げた。自己決定カリキュラムでは、生徒が自ら選択した目標を達成すること、およびIEPミーティングでイニシアチブを取ることを目指して設計されたカリキュラムを概観した。自己決定の教育方略としては。自己決定に関連する目標をIEPに記載すること、自己決定の機会を提供すること、自己決定的な行動に周囲の者が応答すること、応答的な環境を作ること、親の参加を得ることの5項目を吟味した。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2003-07-30
著者
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