学校生活への参加が苦手な重度知的障害を伴う脳性まひ児への作業活動を中心とした「支援」的対応

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概要

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学校生活への参加が苦手な重度知的障害を伴う脳性まひ児(知的障害養護学校中学部3年生)について、問題行動を直接の教育課題とせず、事例児が作業活動に強い興味をもち、また、その活動に十分に取り組めないと問題行動を起こしやすいことに着目した。そして、作業活動を学校生活の中心に据え、教師もともにその活動に取り組むことができるよう、週時程や活動内容、教師の対応などに検討を加え、約1年間にわたって取り組んだ。このなかで、事例児は毎日の学校生活を楽しみに登校し、農作業に教師と精一杯取り組むようになった。また、他の活動にも自分から参加することが多くなり、問題行動はほとんど生じなくなった。このことより、発達障害者が示す問題行動には、直接的にその行動の軽減を図る「治療」的対応のみではなく、その子のよさを伸ばす「支援」的対応の視点から、子どもの捉え方や教育内容、教師のかかわり方などを検討していくことの重要性が指摘された。
2002-07-31

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