脳性マヒ者に対する動作法の効果に関する運動力学的分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
動作法はタテ系中心になって以来、重力に対応して大地を踏み締めて立つことがより重視されるようになった。しかし人がどのように大地を踏み締めているかは、肉眼では直接観察することができない。そこで本研究では痙直型右片マヒの脳性マヒ者に踏み締めを主とする動作法を行い、その効果を工学的手法によって計測し、運動力学的指標に基づいて検討した。まず両足底圧中心の移動距離と移動軌跡、そして足底圧分布パターンの分析結果から、被訓練者がマヒ側の右足でも健側の左足でも同じように踵部を中心として自由に床を踏み締めながら立位姿勢を保持できるようになったことが示された。また歩行についても動作法による明らかな効果が認められ、歩行時の垂直方向床反力の波形パターンが健常者にみられる滑らかな二峰性の波形へと変化した。これらの諸結果から、脳性マヒ者の踏み締めに及ぼす動作法の効果を運動力学的に分析することの有用性が検証された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2002-07-31
著者
関連論文
- 発達性協調運動障害のある児童に対する運動指導の効果
- 内地研究報告
- ダウン症児の指さし理解の発達
- 参加体験実習による「養護学校教員」と「知的障害児」についてのイメージの変容
- 障害児(者)の動作障害とその定量評価に関する研究
- 動作学習における動作法とビデオフィードバックの効果
- 動作学習における動作法とビデオフィ-ドバックの効果
- 発達障害のある児童またはその疑いのある児童の実態調査
- 脳性マヒ者に対する動作法の効果に関する運動力学的分析
- 自閉症児・者における表情の表出と他者と自己の表情の理解
- 臨床動作法における訓練者の力量の評定尺度の作成及び信頼性・妥当性の検討
- 障害9013 臨床動作法における訓練者の力量の評定尺度の作成 (2)
- ダウン症幼児へのAAC適用によるコミュニケーション指導
- 自閉症児に対する叙述言語行動の指導に関する研究
- 障害 B-1 精神遅滞を伴う脳性マヒ児の視写に及ぼす動作法の効果