手話を利用した日本語の語彙指導に関する事例研究 : 副詞の指導について(実践研究特集号)
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概要
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本研究は、ろう学校高等部生徒の副詞の語彙を増加させることを目的として、(1)主に文字・音声を利用し、指導者の解説などに手話を利用する条件と(2)文字・音声に学習者自身が使用した手話表現を加え、それを日本語に変換し、指導者の解説などにも手話を利用する条件で指導を行い、それぞれの効果を検討したのである。その結果、手話の副詞的表現が多い学習者は、指導条件(2)の後のテストで成績が向上したが、手話の副詞的表現が少ない者は、成績が向上しなかった。また、作文では、前者は副詞の使用頻度が増加した。後者は、副詞の使用頻度は増加しなかった。このことから、手話を利用した指導の効果は、学習者の手話の能力に規定されることが明らかになり、学習者の手話の能力を考慮して指導を計画する必要性が示唆された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1997-03-31
著者
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