障害児教育で使用される連絡帳に関する調査研究
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概要
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障害児教育において用いられている連絡帳の意義と使用状況を明らかにするために、盲、聾、養護学校及び特殊学級あわせて、1,190名の教師から得られたアンケート調査結果を分析した。80%以上の教師が必要かつ有効であると答えた。意義として、親との心情的な交流を作る、子どもの情報を交換しあう、指導の一貫性を築く、記録として等をあげている。問題点は記述時間の保障がない、内容に偏りができる、一方通行による危険などがあげられた。使用率は全体の90%近くの教師が用いているが、特殊学校では小、中、高と一貫して常時使用されているのに対し、特殊学級では学年の上昇とともに使用率が下がる。特殊学校、学級ともに自由に記述できる市販のノートを用いているところが多い。加えて特殊学校では「生活リズムの記録」を用いているところが30%ほどある。連絡帳は学校側で準備され、使用後は家庭で保管されることが多く、記録としての課題が残る。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1989-09-30
著者
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