自閉症児のカード分類反応 : 前頭葉機能障害仮説の検討
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概要
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自閉症児の脳機能障害について様々のアプローチがある中で、最近、前頭葉機能障害を想定しているものがある。本研究では、B.Milnerが前頭葉切除患者に適用して顕著な固執反応傾向を見出したWiscosin Card Sorting Testを用いて上記の問題について検討することにした。自閉症児群と知能障害児群に本テストが適用され、誤反応総数については両群に有意な差はなかったが。固執性誤反応数は自閉症児群の方が有意に多かった。また、個々に観察された反応のプロセスも両群で異なっていた。また、自閉症児群にのみ、IQと固執性誤反応のあいだに有意性のある逆相関があり、固執性が彼らの知能障害の主な要因となっている可能性を示した。Milnerの結論を採用し、また本データにもとつく限りでは、自閉症児についての前頭葉機能障害仮説は支持されるものとなった。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1984-03-31
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