吃音児に対する聞き手の態度についての実験的研究(I) : 吃音場面との遭遇様式が聞き手の態度変容に及ぼす効果について
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概要
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吃音児に対する聞き手のイメージが、吃音児の音声や映像に接した時にどのように変容するかを明らかにするために、3つの被験者群(すべて大学生)を用いて実験を行なった。まず各群とも80対のSD項目からなる質問紙に対して吃音児を評定させた。次に、audio群(43名)では、小学校5年男子の重度な吃音児が音読している場面を録画したもののうち音声のみを聞かせた直後に、再び吃音児を評定させた。なお、音読に要した時間は3分15秒であった。同じようにvisual群(32名)では、吃音児が音読しているビデオを、音声を消して視覚的にのみ提示した後、また、audiovisual群(49名)では、ビデオを音声を含めて再生した後に再び吃音児を評定させた。その結果、実験条件の導入によって聞き手の吃音児に対する態度が最も変化したのはaudiovisual群で、その内容をみるとポジティブな方向への変化を示した項目が多かった。
- 1983-07-01
著者
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