Duchenne型筋ジストロフィー症児の知能特性 : WISCによるDiscrepancy(言語性・動作性のIQ差)に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Duchenne型進行性筋ジストロフィー症児のWISC検査結果におけるPIQ>VIQのディスクリパンシー(IQ差)が従来興味ある問題として報告されている。われわれはこの問題について言語の側面から検討を加えた。DMD児24例にWISCおよびITPA言語学習能力診断検査を実施した。WISC検査結果、24例中12例にPIQ>VIQ(差15以上)のディスクリパンシーが認められた。被験児を動作性優位のディスクリパンシー群(D群)とPIQとVIQがほぼ等しい同位群(ND群)の2群にわけ検討を加えた。WISC FIQ,ITPAの粗点合計、暦年令、障害度には2群間に差は認められなかった。WISCおよびITPAの下位検査においては、課題反応形態に言語表出を用いる下位検査はすべてD群が低値を示し、課題反応に言語を用いない下位検査はD群が高値を示した。すなわち言語表出がディスクリパンシー出現の原因となっていることが示された。この結果の検証のためさらに追加検査を実施した。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1980-07-31
著者
関連論文
- 72. 国立療養所に入院中の脳血管障害患者の実態について(言語)(第17回日本リハビリテーション医学会総会)
- II-C-23 Duchenne 型筋ジストロフィー症児の知能特性(神経・筋)(第16回日本リハビリテーション医学会総会).
- 自閉性発達障害児の神経心理学的診断と治療教育について[IX] : 情報処理過程のモダリティ間差を中心として
- 精神発達発達障害児の個別教育プログラムに関する追跡的研究[VII] : 自閉性発達障害児(3事例)のPEPにおける追跡と指導
- 精神発達障害児の個別教育プログラムに関する追跡的研究[VI] : PEPを中心とした追跡的教育診断と個別教育プログラム適用事例の検討
- 精神発達障害児の個別教育プログラムに関する追跡的研究[V] : PEPを中心とした追跡的教育診断と個別教育プログラム適用事例の検討
- 精神発達障害児の個別教育プログラムに関する追跡的研究[IV} : PEPを中心とした追跡的教育診断と個別教育プログラム適用事例の検討
- 精神発達障害児の個別教育プログラムに関する追跡的研究(III) : P.E.P.による精神発達障害児の追跡的実態把握と個別教育プログラム適用事例の検討
- CPを伴うMR二事例児に関する個別的コミュニケーション指導について
- Duchenne型筋ジストロフィー症児の知能特性 : WISCによるDiscrepancy(言語性・動作性のIQ差)に関する研究
- 精薄者の身振り言語
- 失語症者の構文の理解
- Speech Characteristics and Language Development of Children with Duchenne Muscular Dystrophy