精神薄弱児の授業場面における動機づけ方法の規定条件に関する研究
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概要
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研究の目的は教授スタイルと学級条件差とを対照させて精神薄弱学級に教師主動型授業の多い理由を明らかにすることである。同時に子ども主動型の教師は学級条件差により教授スタイルが変更しやすい傾向があるか、教授スタイルの学習者への被影響性に特定の方向性があるかを見出すことである。特殊教育教職経験豊富な3名の教師が人数および知能・生活年齢の異なる精神薄弱特殊学級3学級に類似の指導案に基づき、2名の教師は3学級に、1名はその内の1学級に授業をする。授業中の活動は5名の観察者が14項目からなる授業者の動機づけ方法目録表と16項目からなる学習者の動機づけ活動目録表に評定する。結果は次のとおりである。1)知能・生活年齢の低い学級では教師主動型授業になる傾向がある。2)学級条件に応じて教授スタイルが移動する授業者と移動しにくい授業者とがいる。前者の授業者は固定した教授スタイルがないので、教授スタイルを1つに決めることが難しい。3)教師主動・子ども主動型と強化刺激との間には特定の関係は存在しない。学級構成員の人数が多くなるほど、強化刺激の活用が増える傾向がある。4)精神薄弱児は教授スタイルに合わせて動機づけ活動を変化させることができにくい。
- 1976-08-15
著者
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