運動遂行中に外界刺激予測する場合の心的構えとノイズの関係について
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概要
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人間が活動中に危険回避などを行うため、感覚入力に対して行動する場合、遂行中の運動が反応に干渉することが経験される。これは、運動が一定の記憶にもとづいて実行されている運動に、新たな制御信号を付加することとも解釈される。そこで、先行手かがりと目標刺激提示後に運動を開始する課題を作成し、さらに先行手かがりと目標刺激の間にも刺激を提示し、運動中止刺激を提示する課題から反応時間の分布を求めた。測定条件は、光点のみの実験、運動を伴う実験、遅延再生の3条件とした。データは平滑化し、光点のみの実験結果から他の条件の差分データを用いて各条件を比較した。結果は、引検者は光点を予測する傾向がみられた。また、運動を行うと.いう心的構えが志向に大きく影響していた。さらに、遅延再生では、運動を実施せず、準備した状態では反応時間の促進が見られた。こうしたことから、これらは注意の容量仮説だけでは説明できない現象と考えられ、新たな理論的枠組みが必要と考えられた。
- 2008-03-05
著者
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