資料研究の現在 : 抄物の場合(<特集>資料研究の現在)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
抄物研究の現在は、戦前に研究をはじめた第一世代の研究者が世を去り、戦後から六〇年代までに抄物論文を発表しはじめた第二世代が研究成果をまとめ、他方七〇年以後抄物論文を発表しはじめた第三世代が研究を推し進めている、そういう時期として捉えられる。抄物の発掘・整備について言えば、日本語史上の通説を覆すような資料を含む厖大な量の資料が伝存しており、これを推進しなくてはならない。抄物による言語の研究は、価値の高い資料によって日本語の歴史の根幹に関わる問題を解明し、更にはその全体を説明することを目指さなくてはならない。抄物はそのための思索をするにふさわしい沃野である。しかし、他方で資料や用例の報告なども軽視してはならない。
- 日本語学会の論文
- 2008-01-01
著者
関連論文
- 「国語語彙史研究」前田富祺
- 晴山人編『日本昆虫方言』
- 沖縄方言の史的位置(下)「キ」(木)「ウキ」(起き)「ウリ」(降り)などの問題
- 沖縄方言の史的位置(上)「キ」(木)「ウキ」(起き)「ウリ」(降り)などの問題
- 京阪式・東京式中間アクセント--金沢市方言のアクセント
- 東西方言間などに認められる命令形「(起キ)ロ」と「(起キ)ヨ」の違いは,いつ,なぜ生じたか
- モーラ方言アクセント(京阪式アクセント)・シラビーム性モーラ方言アクセント(東京式アクセント)・シラビーム方言アクセントの分離は,いつ,どのようにして,なぜ生じたか
- モ-ラ方言・シラビ-ム方言分離の原因
- 母音優位・子音優位--東西両方言の違いは,いつ,どのようにして,なぜ生じたか (音韻史の展開--音節構造の変遷)
- 複合によって生じた母音連続における転成・脱落--『万葉集』巻5・15・17〜20の大和の歌の場合
- 『万葉集』の非単独母音型字余り(下)
- 『万葉集』の非単独母音型字余り(上)
- 岩崎文庫貴重書書誌解題稿--古活字版の部(5)
- 岩崎文庫貴重書書誌解題稿--古活字版の部(4)
- 岩崎文庫貴重書書誌解題稿--古活字版の部-1-
- 「きわだやたのみなるらん」--狂言のことば一片
- 虎明本 狂言備忘
- 活用語の語幹末に生じた母音連続-続-(下)
- 活用語の語幹末に生じた母音連続-続-(上)
- 翻刻 東京大学文学部国語研究室蔵『蒙求抄』(2)
- 翻刻 東京大学文学部国語研究室蔵『蒙求抄』(3)
- 資料研究の現在 : 抄物の場合(資料研究の現在)
- 東京大学国語研究室蔵『蒙求抄』について
- 書評 金水敏著『日本語存在表現の歴史』
- 翻刻 東京大学文学部国語研究室蔵『蒙求抄』(1)
- 翻刻 天理大学附属天理図書館蔵『於雲沢蒙求聞書』
- 来田隆著, 『抄物による室町時代語の研究』, 二〇〇一年一一月三〇日発行, 清文堂刊, A5判, 四九六ページ, 本体価格一四〇〇〇円
- 抄物目録稿(原典漢籍集類の部)
- 国語資料としての吉田文庫の抄物--特定の原典を持たない一種の抄物
- 龍門文庫蔵『洗心経』について
- 抄物と日本語史研究(神田寺記念公開講座「書物と日本仏教」第六回(二〇〇三年七月四日))
- 抄物の一種としての節用集
- 書評 山田潔著『玉塵抄の語法』
- 濁音の前の鼻母音--その成立・衰退と音便 (近代語)
- 日本語音韻史
- 四音節名詞における京阪アクセントと現代東京アクセント
- 日光山天海蔵蔵「人天眼目聞書」と常州佐竹における抄物作成活動
- 「修行者あひたり」型表現の定義と範囲
- 近代語「テアル」
- 岩崎文庫貴重書書誌解題稿--古活字版の部(7)
- 上代日本語の母音連続 (日本語学の諸問題)
- 日本語音韻史とその課題
- 日本語史 (日本語学の世界) -- (日本語学の対象と方法)
- 伝雪庭春積抄『禅宗無門関抄』の整版
- 『毛詩抄』完結によせて--抄物研究の現在
- 翻刻 天理大学附属天理図書館蔵『於雲沢蒙求聞書』
- 複合によって語中に生じた母音連続における母音の脱落
- 母音優位・子音優位
- 歴史的研究からの提言 : 通時的視点(記念フォーラム 音声研究の輝かしい展開を求めて-研究分野・研究方法からの提言-,日本音声学会創立80周年記念式典・第20回全国大会発表要旨)
- 奈良女子高等師範学校時代の春日政治先生
- 紀要刊行に当たって
- 虎明本狂言詞章における語形が注目される語詞の若干について
- 無名詞体言句から準体助詞体言句(「白く咲けるを」から「白く咲いているのを」)への変化
- 臨済系「碧巌録抄」の諸本について
- 惟高抄物略注-2-
- 日本語音韻史から見た沖縄方言の3母音化傾向とP音
- 惟高抄物略注-1-
- 上代東部方言の性格
- 古代語の長音と中世語・近代語の長音 (近代語の研究)
- 日本語音韻史の構想
- 日本語音韻史の構想