4.嫌いなにおいの情報処理過程(<総説特集>匂いのもつ生理機能発現への道筋)
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概要
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"嫌い"と認識されるにおいの、中枢神経系における情報処理過程に関する研究成果を報告する。まず、古典的条件づけモデルである未開瞼の幼若ラットに痛みを伴う電撃の対提示によってにおいの嫌悪学習を成立させ、行動薬理学的に解析を行い、嗅球におけるβノルアドレナリン受容体の活性化が嗜好あるいは嫌悪の成立に関わることを証明した。さらに、ヒトを対象としfMRI法を用いて、不快なにおいの代表例であるイソ吉草酸の刺激によって賦活される脳の領域を明らかにした。刺激に関する情報の事前告知の有無によりにおいに対する評価および賦活領域に有意な差を認めた。
- 日本味と匂学会の論文
著者
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奥谷 文乃
高知大学・医学部生理学
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村田 和子
高知大学・医学部放射線医学
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奥谷 文乃
高知大・医・生理
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奥谷 文乃
高知大学 医学部神経統御学講座認知・行動神経科学
-
村田 和子
高知医療セ 放射線科
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