術前治療としてNedaplatinの超選択的動注と放射線療法を行なった口腔癌6症例の臨床的検討
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概要
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術前治療としてNedaplatin (Cis-diammine-glycolatoplatin:CDGP)の超選択的動注と放射線療法を行なった口腔癌6症例の概要を報告した。症例は全例とも男性で,年齢は58〜85歳,部位別では舌・口底が各2例,下顎歯肉・上顎歯肉が各1例で全例とも扁平上皮癌であった。Seldinger法により腫瘍の栄養動脈へ60〜86mg/m^2のCDGPの超選択的動注を行ない,放射線療法はLinacによる外照射30Gyとした。臨床的効果はCR:4例,PR:2例,有効率100%で,組織学的効果は大星・下里分類で,Grade IV:1例,Grade III:2例,Grade IIb:3例であり優れた治療効果が得られた。副作用は軽度から中等度の口内炎が最も多く,血液毒性は軽度で腎毒性は認められなかった。また,カテーテル挿入に関する合併症も認められなかった。以上より,本法は副作用が少なく安全でかつ高い治療効果が得られる術前療法であり,特に高齢者や全身合併症を有する口腔癌症例に有用と考えられた。
- 東北大学の論文
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