線形熱力学における現象論式の構造とエントロピー消滅の役割り
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概要
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秩序形成の熱力学的要因としてエントロピー消滅を考慮することによって,構造をもつ二つの現象論式が導かれた。それぞれ,一般化力と現象論係数とが構造をもつ。一般化力が構造をもつ場合には,平衡の特別な性質として,準安定平衡状態を表わす現象論的形式が導かれる。線形領域において,エントロピー消滅は解析力学的な反作用または束縛を意味しており,対称化因子としての役割りをもつ。一般化力が構造をもつ現象論式を用いることによって,ガウスの最小束縛の原理のもつ形式と同様の局所エントロピー生成の式が得られる。この式から,エントロピー生成速度極小の定理と一致する形式が導かれた。最後に,現象論係数が構造をもつ現象論式を用いることによって,オームの法則が解析され,ジュール熱がエントロピー生成の形で導かれた。また,エントロピー消滅のための現象論係数と対称性の破れとの関係が,超伝導現象を例として検討された。
- 物性研究刊行会の論文
- 1983-04-20
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