PMRC2007から見た情報ストレージの開発動向(PMRC(Perpendicular Magnetic Recording Conference)2007特集)
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概要
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本年10月15-17日東京国際フォーラムにて第8回垂直磁気記録国際会議(PMRC 2007)が開催された.そこでの発表内容から見られる情報ストレージの開発動向についてデバイスを中心に報告する.HDDでは既に生産面においても垂直磁気記録への転換が行われ,研究・開発では面記録密度1Tbit/in^2の実現が現在の目標となっている.メディアでは交換複合膜と分離トラック方式が,ヘッドではMgO膜TMRまたはCPP-GMRの再生素子とシールド付テーパー磁極の記録素子が有力な技術となっている.1Tbit/in^2以上を実現するための将来技術としては,ビットパターン媒体方式と熱アシスト型記録方式への展開が有力視されている.これらの技術も,まだ記録密度は高くないものの,記録ヘッドの試作や記録実験も報告されるようになり着実な進捗が見られる.新規な方式としては,マイクロ波印加で磁化反転を行う方式や交換スプリング効果を用いた媒体,スピン蓄積効果やナノ接合を用いた再生素子の提案があった.垂直磁気記録のテープ媒体への応用も検討が始まった.HDDでは映像記録を中心としたコンピュータ用途以外の応用が今後も大きく伸びることが期待されるが,同時にモーバイル分野ではフラッシュメモリーとの競争と棲み分けが大きな課題となりつつある.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2007-11-09
著者
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