感覚運動段階における乳幼児の遊びに関する研究 : 保育所における環境整備のあり方について
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概要
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本研究においては,保育現場における乳幼児の遊びに関する環境整備のあり方の指針を得ることをねらいとして,主として感覚運動段階にある児を対象として"玩具や物が介在した場合の自発的な遊び行動"の出現傾向を調査し,遊びの類似性と階層性及び個体要因や環境要因との関連性を分析した.遊びの類似性と階層性に関しては,下位項目を変数とするクラスター分析(ウォード法)の結果,概念上解釈しやすい3つのクラスターに分類され,その特徴から各々のクラスターを「探索的遊び」,「機能的遊び」,「前象徴遊び」と命名した.各クラスターごとの遊び獲得数と年齢段階との関係を一元配置分散分析の多重比較を用いて検討した結果,年齢段階は幾つかの段階に圧縮され,各クラスターの遊びが各年齢ごとにどの程度獲得されるかが明らかにされた.発達指数や兄姉の有無,性別と下位項目の関係については,相関係数で検討した.その結果,DQに関しては,低年齢で獲得される遊びはDQが低い児に,逆に,月齢が高くなって獲得される遊びはDQが高い児に有意に多いことが明かになった.兄姉の有無と下位項目の関係について検討した結果では,「機能的遊び」のいくつかは,兄姉がいる児に有意に多く獲得されていた.なお,性別との関係で有意差をもたらす下位項目はほとんどなかった.
- 帝京学園短期大学の論文
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