ペレニアルライグラスの再生に及ぼす追肥量の影響 : II.再生過程の生長解析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ペレニアルライグラスの2,3番草の再生に及ぼす追肥量の影響を明らかにするため,前報で求めた生育・収量の推移を表わす3次回帰式を用いて生長解析を行った。CGRの推移は乾物重の推移を表わす3次回帰式を微分して求め,NAR(CGR/LAI)の推移はCGRの推移を表わす2次式とLAIの推移を表わす3次回帰式かち算定した。草丈とLAI,透光率とLAI,NARとLAI及びCGRとLAIの関係も,それらの推移を表わす3次回帰式または2次式から求めた。追肥量は2,3番草それぞれ,N,P_2O_5,K_2O各多肥では0.8,0.4,0.7kg/a,中,少肥では各成分ともその1/2,1/4とした。多肥では,草丈とLAIはほぼ平行して増加し,透光率は著しく低下した。しかし,NARは刈取後6週迄は多肥の方が高く推移し,同じLAIの間で比較するとNARとCGRは多肥になるほど高く推移した。枯死部を含む地上部乾物重を対象に求めた2,3番草の多肥区の最大CGR,最適LAI,最大LAIはそれぞれ,8.6と5.3g/m^2/日,4.8と4.8,6.9と6.9であった。それらの値は,本研究が例年に比較して少雨条件下で行われたためか比較的小さく,少,中肥では肥料不足のためそれらの値は更に小さくなった。
- 日本草地学会の論文
- 1984-01-31
著者
関連論文
- ミネラル含有率に対する牧草の個体選抜へのX線分析の応用
- 寒地型イネ科草種の生産性と品質の季節的変化とその年次変動 : 3.無機成分含有率の変化
- 寒地型イネ科草種の生産性と品質の季節的変化とその年次変動 : 1. 日生産量の変化
- リードカナリーグラス, オーチャードグラス及びトールフェスクの生産性と品質の比較 : 1. 再生長の季節的変化と生長解析
- 寒地型イネ科草種の生産性と品質の季節的変化とその年次変動 : 2. 推定乾物消化率の変化
- 東日本及び南ドイツの高標高地から採取したペレニアルライグラス生態型の特性
- 牧草の生長解析に基づく寒地型草地の管理方式に関する研究(日本草地学会賞(斉藤賞)受賞講演) (平成6年度日本草地学会大会受賞公演および発表会講演要旨集)
- オーチャードグラス(Dactylis glomerata L.)における細胞構成物質含有率の季節的変化とその品種間差異
- 国内育成オーチャードグラス(Dactylis glomerata L.)品種間に見られるミネラル含有率の差異
- 国内育成オーチャードグラス(Dactylis glomerata L.)4品種の牧草収量とめん羊による採食性
- 近赤外分析法によるオーチャードグラス(Dactylis glomerata L.)のミネラル含有率の推定
- ペレニアルライグラスの再生に及ぼす追肥量の影響 : II.再生過程の生長解析
- ペレニアルライグラスの再生に及ぼす追肥量の影響 : I.生育並びに窒素含有率の推移と刈取適期
- オーチャードグラスの再生に及ぼす追肥量の影響 : III.再生に伴う無機成分含有率の推移
- オーチャードグラスの再生に及ぼす追肥量の影響 : II.再生過程の生長解析
- オーチャードグラスの再生に及ぼす追肥量の影響 : I.再生に伴う生育状態の推移
- 寒地型イネ科牧草の収量と永続性に及ぼす刈取頻度と追肥量の影響
- 回帰曲線を利用したオーチャードグラスの生長解析について
- 回帰曲線を利用したオーチャードグラスの刈取適期推定について
- 5.イネ科数草種の発芽と生育におよぼす地下水位の影響(草類の生理・生態・栽培,第20回発表会講演要旨)
- オーチャードグラスの再生長に及ぼす刈取り高さと生育季節の影響
- 5.オーチャードグラスの生育に及ぼす刈取回数,刈取高さならびに施肥量の影響(草類の生理・生態,第16回発表会講演要旨)
- 8.オーチャードグラスの生育に及ぼす刈取高さの影響(牧草の栽培,日本草地学会第10回大会講演要旨)
- 2.オーチヤードグラスの最終刈取期に関する試験(草類の生理・生態,日本草地学会第9回大会講演要旨)
- 14.オーチャードグラスの茎葉とTACの高さ別分布について(生理・生態,日本草地学会第10回大会講演要旨)
- 1.乾物生産と刈取適期(小集会B牧草の乾物生産,45年度春季発表会小集会記録(要旨))