回帰曲線を利用したオーチャードグラスの刈取適期推定について
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概要
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1.オーチャードグラス群落の生育・収量の推移を,1〜2週間隔で追跡調査した測定値の推移は,3次の回帰曲線によく適合した。2.オーチャードグラスの春および夏の再生は,本試験条件下では,類似した推移をしたので,この期間の乾物収量を最大にするための刈取適期は,乾物収量の平均生産力(乾物収量/再生期間)が最大の時期で表わせることを論究した。3.平均生産力が最大の時期を刈取適期とすれば,刈取適期までの再生期間(c/2d)は,乾物収量の推移を表わす3次の回帰方程式(y=±bx+cx^2-dx^3)を再生期間xで割り,それを微分した式を0とおくことで,容易に得られる。4.刈取適期の生育状態は,比較的高密度であった利用1年目の春を例外とすれば,草丈約74cm,葉面積指数約7.4,透光率約1%であった。5.刈取適期は乾物収量の増加速度が最大の時に予測できる。すなわち,草丈約50cm,葉面積指数約4.5,透光率約5%の時の再生期間を3/2倍すれば,刈取適期までの再生期間が得られる。
- 日本草地学会の論文
- 1973-04-25
著者
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