暖地型イネ科牧草の採種に関する研究 : V.グリーンパニックとカズングラセタリアの出現時期別分げつ群の幼穂発育経過
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概要
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グリーンパニックとカズングラセタリアの種子収量の成立経過を明らかにするために,1個体のすべての分げつを出現時期別に区分し,それらの幼穂分化,穎花分化,出穂経過について調査した。1)両草種を同日に播種した場合,主稈および出現時期別の分げつ群の幼穂分化開始期に草種間で差が認められた。出穂最盛期に出穂した分げつ群(グリーンパニックは9葉令,カズングラセタリアは15葉令までに出現した分げつ)の幼穂分化期は,グリーンパニックでは10葉令,カズングラセタリアでは15葉令に認められたが,頴花分化期は両草種とも主稈の止葉展開期に認められた。2)主稈が登熟期に達する頃になると,出穂最盛期に出穂した分げつ群はグリーンパニックでは,分げつ間の幼穂発育段階の変異巾が小さくなり,ほとんど開花期に達した。しかしカズングラセタリアでは,分げつ間の幼穂発育段階の変異巾が大きく,遅れて出現した他の分げつ群と重復した。3)これらのことから,採種栽培上特に注意すべき時期は,グリーンパニックでは第10葉期から止葉展開期までの約12日間,カズングラセタリアでは第15葉期から止葉展開期までの約15日間であることが明らかにされた。
- 日本草地学会の論文
- 1982-07-28
著者
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