オーチャードグラス個体植えにおける出穂期の消化率と形態的・生理的形質との関係
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概要
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オーチャードグラス個体の消化率が,圃場で容易に調査できる形質の特性値から推定できないかを調べる目的で,1番草の諸形質と消化率との関係をみた。オーチャードグラス8品種の出穂期における消化率を,各品種91〜97個体の平均値で比較したところ,品種間には1%水準で有意差が認められ,最高のオカミドリと最低のキタミドリとの間には3.6%の差がみられた。また供試全個体758の消化率の変異幅は20.0%できわめて大きな変異を含んでいることが明らかになった。消化率と諸形質との相関を求めた結果,その関係は品種によって異なり,オカミドリでは葉色の淡い個体,オカミドリおよびPennlateでは葉幅の広い個体,アキミドリ,Chinook,TammistoおよびTenderbiteではほふく型の個体の消化率が高く,また消化率と出穂始日との関係ではアキミドリおよびTammistoでは晩生個体,Chinook,Pennlateでは逆に早生個体の消化率が高くなる傾向が認められた。品種をこみにして消化率と諸形質との関係を調べた結果,葉幅,草型,出穂始日との間に有意な相関が得られ,葉幅が広く,ほふく型で,出穂始日の遅い個体の消化率が高い傾向が認められた。
- 日本草地学会の論文
- 1978-07-31
著者
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