自然災害発生時に日本赤十字社から派遣された赤十字国際救援派遣要員のストレス分析
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概要
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海外の自然災害発生時に日本赤十字社(日赤)から国際救援に派遣された要員たちに質問紙調査を行い、5つの時期「I.派遣が決まってから出発するまで」「II.現地に到着直後(1〜2日間)」「III.現地での任務中」「IV.現地を離れることになってから帰国するまで」「V.帰国後職場に復帰して」でのストレスの強度を10段階評価してもらったところ、全体では「IV.帰国後職場に復帰して」がもっともストレスが高かった。ただし、派遣経験別に見ると経験の少ない要員は、「II.現地に到着直後(1〜2日間)」が最も高かった。各時期でストレスを軽減するために所属組織や上司・同僚・家族など周囲の人にやってもらいたいことを自由記述で求めたところ、情報や休養に関するものが多かった。派遣の時にメンタルヘルスの専門家から心理的ブリーフィングまたは心理的デブリーフィングを受けた要員はほとんどいなかった。海外救援派遣要員に対して必要な心理的支援として心理的ブリーフィングと心理的デブリーフィングを選択する要員が多かった。もし自分が心理的支援を受けるとしたらどのような支援を受けたいかを選択してもらったところ、ブリーフィングは日赤で集団でもよいが、デブリーフィングは個別にという意見が多かった。
- 日本赤十字秋田短期大学の論文
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