主体間関係の変動と菓子卸売業の販売戦略
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概要
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わが国においては、川上の農業問題から川中の食品流通業、さらには最終消費者を対象とした研究の重要性が高まっている。その背景に、わが国における食品消費形態が多様化した成熟社会において、生鮮品の消費に比して加工食品の消費量の増加があげられる。それらの変化は、家庭で生鮮品などの素材を調理して消費する消費行動に加え、家庭外で調理された食品の購入や消費を一般化させている。それら食品の消費形態の多様化は、従来の生産主体の農業問題主眼の研究の限界を顕在化させている。本論文では、以上の問題認識と既存研究の成果を前提に、垂直的主体間関係の変動を、マーケティング戦略における販売戦略の視点から分析し、新たな主体間関係と成果に関して考察する。先行研究には、肉・野菜など特定の産業や素材に関る全体を分析対象にしている。しかし、本論文では対象とされることが少なかった、川中の成果品である加工食品を対象にした上で、川中の重要な経済主体である卸売業の販売戦略に焦点を当て、戦略設定の条件と新たな戦略の方向を分析する。それらの研究成果をもって、組織間連携という視点から、主体間関係における卸売業の販売戦略を実証的に解明することを目的とした。
著者
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