流通機能分担関係の変化と中間流通システムの構築
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概要
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本稿においては、生産段階と小売段階を効率的・効果的に連携する機能を論じた上で、生産・消費の経済活動において垂直統合が優位性を確保できる前提について検証した。そのうえで、卸売商が排除される垂直統合と言った現実認識に対して、主体的に生産段階と消費の架橋に積極的な市場革新者としての役割・機能を担いうる機関としての卸売商として菓子卸売商のケースを取上げながら、中間流通機能システム革新者としての卸売商の介在する有用性を論証した。具体的には、以下の4点について論じている。第一に、生産段階と消費の懸隔を架橋する流通機関が担う流通機能に関して、既存研究をサーベイした。第二に、流通機能の中でも、生産段階と小売段階によって統合化されるとの指摘がなされている中間流通機能に関して既存研究をサーベイした。第三に、中間流通機能遂行の代替化の進展が指摘される中で、統合化の形態別の特性を論じながら、垂直統合化における主体別形態に関して垂直統合の長所と短所に関して論じた。第四に、中間流通機能の統合化が進展するにあたっては、中間流通機能遂行者が主体になる可能性を検討し、その形態を論じながら菓子卸売商のケースを分析することにより、卸売商が主体となる中間流通システム構築の可能性について論じた。
- 目白大学の論文
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