末期がん患者を家で看取る家族の心理状態 : 過去10年間の文献レビュー
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概要
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文献レビューの目的は,末期がん患者を在宅で看取る家族の心理的支援の方策を立てるために,過去10年間の国内外の先行研究を概観し,末期がん患者を家で看取る家族の心理状態に関する研究を検討することである。方法は,在宅末期がん患者の看取りに対する家族の心理状態について,MEDLINE, CINAHL,医学中央雑誌を用いて1995〜2005年の検索を行い20件の文献検討を行った。その結果,研究デザインは,量的研究9件,質的研究10件,質的と量的を合わせた研究1件であった。また,後ろ向き研究が17件を占めた。データ収集回数は1回が13件であった。研究内容は,在宅末期がん患者の家族の心理状態に関する研究4件,家族の心理状態の関連因子に関する研究5件,家族の心理的支援ニーズの明確化3件,家族の心理的支援に関する研究8件であった。現在,在宅末期がん患者を看取る家族の心理状態は明らかにされてきている。今後は,患者の死亡前より家族の心理状態の変化を前向きに継続的に測定し,心理的支援においては家族への症状コントロールの教育と実施,24時間体制による医療とケアの提供,介護負担を軽減するための社会資源の活用が十分に実施されることが必要である。
著者
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